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マンションの価格高騰


遠藤

 新聞発表などによると、札幌市内の2015年新築マンション1戸当たりの平均価格は前年より3.7%高い3864万円で、過去最高の価格水準となっており、4年続けて値上がりしたとのことです。

 地下鉄近辺の新築広告などを見て、確かに高額な物件が多いと思っていたのですが、それにしても平均価格がこんなに高いのかと驚きました。

 高価格の主な要因は、東日本大震災後の復興需要で建築資材や人件費が高騰したことと、地価の上昇となっています。

 新築マンションに連動するように、中古マンションも成約価格は上昇が続いており、2015年の中古マンションの平均成約価格は1戸当たり1515万円となっています。
昨年当社で取引があった実需向けタイプは、売れ筋の物件とはいえないものでも前述の平均価格をしのぐ価格で成約しています。

 エンドユーザーのマンション購入価格は、年収の5倍程度が目安といわれていますが、最近のファミリー層には新築はおろか、中古にも手を出しにくい状況となっているようです。

 われわれ不動産業者も、状態のいい中古を購入したいというリクエストに応えられるべく、売却物件を集めることができないため、全体的に取引件数は伸び悩んでいます。

 当社のように売買・賃貸・管理と総合的に事業を展開していると、多面的に物件を取り扱うことができるので、他業者と相互に情報提供できるシーンを生かして、物件集めに力を入れていかなければなりません。

 一部の富裕層よりも、潜在的にいる多数のエンドユーザーに満足してもらえるような物件を出し続けられる体力がポイントです。