マンション投資の鉄人

<<一覧へ戻る

第九の鉄人

必要条件は勝つという意思。: そして、毒蛇は牙の近くの頭を掴む。

神奈川県厚木市在住 S.M.(不動産コンサルタント)

あまりに当たり前なので忘れていましたが、負けず嫌いで絶対に勝つんだという意思が無いと絶対に勝てません。

子供を見ていると面白いように、負けず嫌いの性格が2~3歳でリリースされます。コンラート ローレンツが言われているようにこの本能からリリースされる行動様式リリーサーはその種の生存には欠かせないものです。おそらく、ホモサピエンスは進化の過程でこれを本能に組み込んだおかげで、現在の繁栄を手にする事ができたのでしょう。


しかし、現在成人になった時、恐ろしいほど多くの方がこの行動様式を喪失しています。私は教育に携わっていないので、多くの方がどういう事が原因で勝とうという気持ちから、無難に行こうという気持ちに乗り換えるのかわかりません。しかし、事実として多くの人達の価値観は無難に行こうというところに落ち着いています。これでは既にゾンビ: ウオーキング デッドです。

推察ですが、学校教育で知的優秀さという一元的な価値観で評価された結果、敗北感が染み付いてしまうのかもしれません。


動物というのは、良くも悪くも置かれた環境に適応します。勝とうという意思をもし忘れているのなら思い起こす事です。遊びの数だけヒーローが居るという古いコマーシャルが有りましたが、誰でも何か成功体験があるはずです。それを思い起こすのです。投資というのは全く異質のゲームです。あなたに才能が有るかどうかはやってみないとわかりません。

ただ、私に言えるのはかならずしも学校での知的優秀さと強い相関関係は無いという事です。もちろん、数字を扱うので全く相関が無いとは言えません。しかし、以前も言いましたが、シュムペーターが言うところのアニマルスピリットの無い秀才というのもいけません。キヨサキさんが皮肉ったファイナンシャルプランナーやエコノミストにはこういうタイプが多いものです。学歴・キャリアはすばらしいのになぜお金持ちになれないで人の下で働いているか、これが答えでしょう。まあ、勝とうという強い意思さえ有れば、お金同様知恵も借りれば済む事です。


皆さんがお金持ちになるんだと思われるよう色々挑発してきましたが、こういう挑発に乗らないで冷めていては始まりません。毒を食らわば皿までと言うように物事はやる時は徹底的にやらないとものにできません。

そして、物事には急所というのがあります。毒蛇を捕まえるのに恐る恐る尻尾を掴んだら、逆に噛まれてしまいます。毒蛇を掴む時は牙の近くの頭と決まっているのです。

だいたい、ビジネスでしくじる人を見ていると、このところがうまくありません。攻めなければいけない急所を攻めず、攻め易いところを攻めて結局ものにならない、この繰返しです。正直、人間は弱気になると特にこの傾向が強まって来ます、こうなって来ると第三者的に見てもはや勝算はありません。

まあ、若い人はこういうタイプにはならない事です。人間関係は師・親友・遊び友達と明確に区分し礼を忘れない事です。かるい乗りで人間関係を作っていると重要な物を失います。


博識の山田さんがまた遊びに来ました。中国に行って来たそうで、ビバリーヒルズのような万元戸の豪邸に恐れ入ったそうです。なんでもテレビで西洋貴族的生活と豪邸のコマーシャルも有るそうで、ここはいったいどこかいなと思ったそうです。しかし、ついこの前まで堕落した西洋社会だったはずなのですが、白い猫も黒い猫も鼠をたくさん獲ってまるまる太ったようです。

ただ、私など古い人間には億を超える豪邸に住んでベンツSクラスに乗る中国人というのは実感が湧かないですね。数年前都市部のマンションでも投資しようかと価格を調べたらほとんど東京と同程度とわかって馬鹿馬鹿しくなった記憶がありますが、既に5号環状線内は高騰しているそうで、本当に不動産という切り口で世界を見回していると面白いですね。


しかし、私にとって中国は精神の師なのですが、あの国が清濁合わせて飲めるようになったら怖いですね。人類の文化から中国が構築したものを除いたらいったい何が残るというのでしょうか。所詮、西洋社会はギリシャ文明の直系ではありません。同じような立場の分家の日本人として中国とインドという本家の覚醒には不気味な恐怖を感じます。中国・インドから戦略や哲学を学んだ人ならわかるのではないでしょうか。

まあ、いずれ皆さんの世代は、日本で勝ったとしても富裕層として彼らと財力の競争をしなければいけない日が来るでしょう。