マンション投資の鉄人

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第九の鉄人

このままで行けばあなたに勝算はない。:座して負けるのを待つか、出でて戦うか。

神奈川県厚木市在住 S.M.(不動産コンサルタント)

日本には億万長者は100万人居ると言われていますが、これが60歳以上の世帯と仮定すると1600万世帯の約6%となります。実際には60歳より前で億万長者の人もいるでしょうからもう少し低いのでしょうが、要するに同じ年の男性100人の内5~6人は60歳で億万長者になっているという事実です。(女性の方には申し訳ないのですが、世帯という事で男性という事にさせてもらいます。)

色々な知人等を見る限り、私の推察ですがおそらく最も多いのが旧帝国大学を出て一流企業で役員クラスまで出世した人達でしょう。まあ、この世代は帝国大学さえ出てしまえばエリートで後はエスカレーターだったわけですから、現役の人に比べれば重役出勤なんていう言葉が有ったくらいお気楽な人生だったと言えなくもないでしょう。  
しかし、山一證券や長銀等で役員まで行って退職金のもらえなかった人は本当に運の悪い人と言うしかないですね。

という事で、もし社会が変わっていなければ、一流大学~一流企業という路線は間違っていないのでしょう。しかし、社会は能力主義に大きく振れてしまいました。この能力というのは昔どこの大学を出たという能力ではありません、いま何ができるかという能力です。おそらくこれからの世代で役員まで行けるのは『優れた資質X努力』という人でしょう。まあ、はっきり言ってこのルートで億万長者になるハードルは限りなく高くなってしまったという事です。

要するに、これを読んでいるほとんどの人はこのルートで億万長者に成る事は不可能です。ドングリの背比べの能力で企業でどれほど努力しても残念ながら先は知れているという冷酷な事実です。これを自覚しないと健全な危機感が湧きません。

人間というものはだいたい自分は優秀だと思っています。これはなぜかと言いますと、例えば知能検査をやれば正規分布というきれいな山の形で人が能力によって分布している事がわかります。そして中央の山の頂点の位置がIQ100です。確かにこの人から見れば半分は自分より能力が劣るので日常感覚からすると自分は優秀なような気がして来るのです。しかし、分布上多いという事は人間を使う側からみれば代わりはいくらでもいるという事になるのです。これが、組織において自分は優秀だけど認められないというすれ違いを生んでいるのです。

しかし、まだ本当の一流企業はまだ良いのです。その関連会社・子会社というのはその多くにおいて社長が親会社の部長クラスだとか役員クラスというのが多いのです。つまり、給料体系がその金額から下がって来るのです。だから同じ課長でも親会社と子会社では年収に数百万円の差さえついてしまうのです。これが私が他人が高額の家を買ったからと言って安易に追従してはいけないという理由です。年収の差というのは想像以上に大きいものです。

今更勝ち組の一流企業のエリート社員で無い事を後悔しても始まりません。現状を認識し資産形成戦略を構築するしか無いのです。目標は、定年までに運用資産で上位5%に入る。運用資産で1億円のエクイティを獲得すると言い換えても良いでしょう。資本主義社会の勝利者として微笑みたいのならこれを達成しなければいけないのです。
しかし、いつも言うように皆さんは私よりよほど簡単です、私のようにマイナスからのリカバリーではなく、0からの出発なのです。時間をかけて、ゆっくりとしかし着実に仕組みを作り上げて行けば良いのですから。

じゃあなぜこんな簡単な事ができていないのか?それはカーライルのガースナーさんが言われているように、ほとんどの人が作った戦略を最後まで実行できないからでしょう。しつこくやり抜けば最後は達成されるのですが3日坊主だったのですね、先輩方は。