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マンション管理士 遠藤
専門職が働く現場では、雇用する側の意識が変わってきているというニュースをみた。
たとえば飲食店。「ふぐ」を扱うには「ふぐ職人」を雇わなければならない。毒のある魚を調理するのだから、専門知識と熟練の技が不可欠だろう。
ふぐ店の経営者は職人がいるおかげで店の信用も成り立つし、お客様にも満足してもらえるのだ。
経営者は職人に高給を支払い、他にも修行中の見習、洗い場、ホール係、レジ係など多数のスタッフを抱えているので人件費は相当かかっている。おまけに年々スタッフの質や定着率が悪くなってきており、社員教育にも気を抜けないという日々。
言われたことだけでもやってくれるフリーターがいればまだマシなのだが、近頃はこれさえまともにできない人が多くて困っている。
そこで、効率よく営業するためには、フグもさばけるし、洗いものもできる親方がいて、ホールもできればレジも打てる女将さんがいればいいのだ。小さな飲食店では当たり前のことを、大手でも現場にどんどんスキルのある人を導入して、よりプロフェッショナルな環境にしようという動きがでてきているという。高齢化とともに少数精鋭に移行していくのだろうか。
とはいっても職人はプライドが高いから専門外のことはやりたがらない。専門外のこともちゃんとできる専門職こそが、今後求められる人材なのだと思う。