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原 琢
需要というのは「財に対する購買力の裏づけのある欲望」といわれています。
簡単に言うと消費者の「買いたい」という意欲です。
この需要というものが昔と比べて変化してきています。
供給というのは「財やサービスを提供しようとする経済活動」であり、生産者側(企業)の「売りたい」という意欲です。
以前はとにかく「良いもの」、「目新しいもの」を作って、「いかにして買わせるか」が問題であり、創造する意欲というのが主だったように思えます。
もちろん悪いものは売れませんが、生産者側の「自己満足」的なものでもそれなりに売れていたような気がします。
消費者側も「出たものを選別して買う」という、「選択する意欲」が大きかったような気がします。
現在は「需要の多様化」の時代です。
供給する側としては、消費者の意向を素早く察知し、求められているものを作っていくという事が重要視されてきています。
この不況で消費者が、本当に必要なものしか求めなくなったのも原因の一つと考えられます。
しかし、全てがそうなってしまったわけではありません。良いものは必ず売れるはずです。
もちろん消費者のニーズは大事ですが、良いものを創るという意欲を持つことこそ、今現在の我々にとって最も必要なことかもしれません。