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営業部 三原健太郎
最近の国内の景気動向を調べてみると、いろいろな統計がありどれを見ていいのか悩むところですが、その中の一つの2012年上半期の全国企業倒産件数を見てみると、企業の倒産件数は前年比5.7%減の6,051件、年度上半期としては4年連続の減少で過去20年でも最少だったそうです。
業種別の倒産件数は農林漁業や建設、金融・保険の減少が目立っていますが小売業、卸売業が前年同期を上回っています。
ただ地域別にみて北海道に関しては前年同期と同じような水準で依然厳しい状況が続いているようです。また、北海道内の景気は調査によると残暑で秋物商戦の動きが鈍かったうえ、沖縄県の尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化などが旅行業界などに響いており景気指数も2カ月連続で悪化です。
しかし悪いニュースばかりでもなく、札幌市の建築・不動産関係を見てみると、
札幌市の2011年の建築着工統計調査では市内で着工した建築物の床面積は228万㎡で前年比46.1%の大幅増、新設住宅戸数も16,116戸と同19.0%の増加。
いずれもリーマンショック前の水準に回復してきているようです。
札幌市ではマンションの在庫整理が進み新築の動きが出てきたことが要因とみられます。
床面積の内訳は居住用が151万㎡、非居住用が77万㎡で老朽化した病院の建て替えなど医療福祉の建築が増えたことが押し上げたようです。
新設住宅着工戸数は戸建てなどのいわゆる「持家」が4,170戸で10.6%の増加、マンションなどの「分譲住宅」では中央区の円山地区やJR札幌駅北口などの地下鉄やJR駅に近く利便性の高い地域での開発が相次いだことを受け3,386戸(87.1%増)の大幅な増加がありました。
札幌市内ではリーマンショック後の2009年に着工した建築物の床面積が過去最少の137万㎡にまで落ち込んでいたものの2年連続で回復。企業の設備投資意欲も回復しつつあり徐々に持ち直しの動きが出てきているとしています。
今後も北海道、特に札幌市内の建築・不動産の動向に注目していきたいと思います。