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三原 健太郎
今、北海道内ではサービス付き高齢者住宅の建設が増えているようで、立地は中心市街地に建設されるケースが多いようです。
これは札幌に限らず(というよりは地方ほど)この傾向が強いようで、小樽市では閉店したデパートの跡地に、旭川等でも街の中心市街地に昨年建設され今年もまた新設される計画のとのことです。
現在、地方都市の中心部の高齢者向け集合住宅はほぼ満室の状態で、今後これらの高齢者向け集合住宅は増える可能性は高いようです。
サービス付き高齢者向け住宅とはそもそも、入居者が原則60歳以上で常駐する介護士などが入居者の安否確認や生活相談に応じることを義務付けている賃貸の集合住宅のことで、建築に際しては建築費の1割が補助されたり固定資産税の減額等の優遇措置があり、この制度が始まって以降建設が増加しています。
また、利用者も中心部にあるこれらの賃貸住宅は交通の便がよく、入居者と離れて暮らす家族も会いやすい、スーパーなどが近い、除雪も不要などメリットが多いのも人気の理由です。さらに今後団塊世代の高齢化が進み需要が見込まれることで新規建設、また元ホテルだったものを改修してのオープンが増えています。
また、札幌市内ですが分譲マンションの販売が復調です。リーマンショック以降冷え込んでいたマンション市場が回復してきており、1月の札幌の制約戸数は200戸を突破したようです。しばらく不況で建設が低迷していたため市場に在庫が少ないところに消費増税の話が持ち上がってきたので、駆け込み需要で新規物件でも即完売する物件が多いとのことです。
本年中に発売される新規物件は2,300戸との見通しが出ています。これは前年比4割増に上るので、それに伴って地価の上昇も見られるようです。地価上昇の直接的な要因はやはりマンション適地の需要によるところが大きいので、今後マンションの建設が継続して順調に推移すれば、下落の続いていた札幌の地価も上昇または下げ止まりの地点が増えてくるのではないでしょうか。
北海道の建設・不動産業にとっては業界として冷え込んでいる期間が続いていたので、すこし明るい展望が見えてきたのかな、と思います。