教えて!!Mr.アパマン

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「駆け込み購入」(5/10)


遠藤

 消費税増税後1ヶ月以上経過し、新聞等でその影響も含めて様々なデータが発表されました。
 特に目をひいたのは、百貨店売上げを大きく押し上げたのが高級品の駆け込み購入だったという結果です。
 日用品などの身近なものではなく、高級腕時計や宝飾品、ベッドなどの高級家具・大型家電が好調とのことでした。これらの背景には、アベノミクス効果で財布のヒモを緩めた層が、今回の増税前に一気に自分へのご褒美を選んだという見方が多いようです。
首都圏と地方都市では消費マインドの違いというのもあるのでしょうが、少なくとも私たちの感覚からいうと、高級品を購入しておこうなどとは考えませんでした。
 日用品のストックもままならないことを考えると、増税後はますます格差が広がっていくように感じます。

 高級品というと、インポートブランドでも自動車でも価格が高ければ高いほど売れるという話をよく見聞きします。
 先日ワインのバイヤーと話をする機会があり、値段の高いワインの方が売れる傾向があるのかと質問してみました。
 すると、高級ワインは数量が少ないがゆえ入手困難なので、どうしても値段がつり上って取引され、ロマネ・コンティのような超入手困難なワインは10年先まで予約が入っている場合もあるとか。しかも誰でもお金さえ出せば買えるわけではなく、そこには「買う権利」なるものまで発生するというから驚きです。1本のワインを巡って果てしない時間とお金が費やされるようです。

 たしかに数量が少ないもので、人々がそれを欲しがると自然と価格は跳ね上がるでしょうし、手に入れにくいものとしての付加価値がつきます。
 そして、それを手に入れた人は獲得するプロセスにロマンを感じ、歓喜と優越感といった付加感情をもつわけです。

 不動産はもともと高額なものですが、人の心をとりこにする「希少」「高級」という魅力的なキーワードを体感しやすい世界だと思います。