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佐々木
3月22日に起きたブリュッセル爆破テロ事件により、一時運休していた全日空の成田-ブリュッセル間が4月11日より再開という報道があった。空港自体は4月3日から部分的に運航開始との事だ。ブリュッセルにはEU本部があるため、早期の再開が求められていた。
空港と地下鉄駅で起きた爆破により34人が死亡、200人以上が負傷した。IS関連の報道機関がISの関与を報じている。22日の午前8時頃1階の出発ロビーで連続して爆発が起きる。最初の爆発はアメリカン航空のカウンター付近、2回目はスターバックス周辺だったようだ。また午前9時にはEU本部に近い地下鉄駅から動き始めた列車内での爆破である。
これにより市内の空港、地下鉄駅はすべて閉鎖された。またベルギー国内の原子力発電所の警備体制を強化。原発は現在も稼働中であるが、必要な人員を残し、大半の作業員は避難させたようである。
イギリス「タイムズ」では、ベルギー原子力当局者の話として「今回のベルギー同時テロの犯行グループが放射性物質をまき散らす爆弾を製造するため、材料となる放射性物質の入手を目指していた可能性がある」と報道した。
2015年11月のパリ同時テロを支援した疑いで逮捕されたブリュッセル出身の男の妻の自宅から、ベルギー原子力研究センターの幹部の自宅を10時間あまり撮影したビデオが見つかった。この幹部は放射性物質に近づける立場にあったようだ。
今回の事件がEU本部の近くであったこと、空港ではアメリカン航空とスターバックス周辺であったことから、アメリカ・有志連合に対する攻撃であると考えられる。
2014年8月以来、アメリカ、有志連合はシリア、イラクに対する空爆を続けている。2015年の秋よりロシアも空爆を開始した。米国防総省によれば、2015年11月までに、米国と有志連合はISを標的に、イラクで5432回、シリアで2857回、計8289回の空爆を行っている。
テロばかりが大きく取り上げられるが、実際にはそれに対する報復は長期間続いている。