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相続税路線価


営業部 佐藤 淳一

 先日相続税路線価が公表されました。北海道内の路線価は平均で去年より0.9%上昇し2年連続の上昇です。上昇幅は全国平均の0.4%を上回りました。
 北海道内30の税務署のそれぞれの管内で最も路線価が高かった地点の比較では、上昇8地点、下落12地点、横ばい10地点とのことで明暗が分かれているようです。上昇した8地点のうち札幌市内が5地点で、最高は札幌市中央区の「札幌ステラプレイス前」の1平方メートル当たり368万円でした。上昇率は17.9%と去年を上回り、都道府県庁がある都市での上昇率で東京と京都に次ぐ全国3位(前年10位)に浮上しています。札幌市外からの人口流入でマンションやオフィス需要が増えているほか、ホテル需要も旺盛なことが押し上げている要因のようです。
 札幌市2016年度末の人口は約195万人で5年前から約4万人増えています。主な要因は北海道内の他の市町村からの流入なので、逆に他の市町村は流出になりますので人口減の市町村が多くなっています。北海道内の2016年度の新設住宅着工戸数は3万7515戸と5年前と比べ約2割増え、札幌市内がその多くを占めています。
 札幌以外では、最近は上昇率で話題になるのが倶知安町の「道道ニセコ高原比羅夫線通り」で前年から77・1%上昇し3年連続で1位の上昇率です。スキー場に隣接する地点で外国人観光客に人気があり、前年の1平方メートル当たり96,000円から17万円に上昇しておりますが、もともと地価が安いからというのもあるでしょう。しかし、1平方メートル当たり17万円となると、札幌市内の中心部を除く商業地よりも高くなっています。ニセコ地区では、海外資本によるホテルやコンドミニアムの建設が盛んなのはよく耳にしますが、スキー場近接地域では不動産取引の大半を外国人が占めており、1億円を超える高級物件も出回っているそうです。
 地価の変動は緩やかで安定するのが一番ではないかと思いました。