マンション投資の鉄人

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第二の鉄人

マンション投資における「土地収用物件」

東京都杉並区 加藤 隆

土地収用物件?

「土地収用物件」というと、皆様も、あまり馴染みがないことと思います。
いや、不動産業界の人でも、そうそうは、経験がないようです。
何しろ、この道路計画による土地収用計画を進めておられた東京都職員の方々も御経験がなく、勉強しながら取り進めておられるとのことで、数年に亘って、何回も、手紙や、電話等で、相談・交渉を続けてきたものです。
又、税務署の方々も、不動産譲渡税の取り扱いについて、よくわからないといった状況でした。
小生、サラリーマンのかたわら、行政書士、宅地建物取引主任者、AFP、防火管理者、管理業務主任者、マンション管理士等、不動産関連資格も取得しつつ、資産運用についても、預貯金、株式、貴金属、不動産等と、バブル前・バブル期・バブル崩壊後と、色々と、やってきております。
私の数多い失敗談の中にあって、これは、珍しく、成功と言って良い事例かも知れません。
時期、巡り合わせといった、ラッキーな面もあったと思います。
「土地収用」と聞くと、国等に土地をただで取られる、或いは、二束三文で取られると思っている人もあるようです。
ところが、実際は、旨みもあるものなのです。

メリット1

一般的に、道路計画等、都市計画は、何年、或いは、何十年も前から計画が進められ、公表されてからも、実行迄には、結構な時間がかかります。
建物建築計画の土地の一部に、予め、道路計画があることがわかっている場合、その道路部分は、簡易で、低め、店舗用としておき、道路以外の部分については、堅固で、高め、住居・事務所用とし、いつでも、簡易に、分離でき、道路部分を撤去し易くしておくといった建て方をしておくのです。


第一に、土地収用価格についても、バブル崩壊後の昨今の様に、土地価格が下落する一方の場合、国等が評価する価格は、古い価格で、実勢価格より高めとなります。
(バブル時で、土地価格が上昇している場合は逆の現象となるでしょうが。)
この際、収用となるのは、土地の持分のみであり、既存の建蔽率・容積率にも影響はなく、又、住居・事務所部分の建物には、全く影響はなく、受取賃貸料にも、影響はありません。
(売却時、建直し時の建蔽率・容積率には、影響はあるでしょうが。)

メリット2

第二に、通常、売却時には、譲渡資産税が課税されますが、土地収用の場合、特例措置があり、5千万円迄は、非課税となります。
事例も少ない様で、税務署員の方もよく御存知なかった為、私は、調査の上、特例措置の部分をコピーし、税務署に、納得して貰った次第です。
第三に、今まで述べてきた様に、貴重な経験ができ、勉強になったことです。
東京都職員、不動産業界、税務署の方々等でも余り経験できない様なことが、身を持って経験できたのですから。
(交渉・やり取り、税務の勉強等、結構、大変でしたけど。)

驚異の利回り34.03%!

さて、具体的な話ですが、東京・新宿のあるワンルームマンションで、1400万円で購入しました。

新宿は、日本の中心である東京のそのまた中心とも言える場所です。
新宿は、路線も、JR(中央線・山手線・埼京線)、都営線(新宿線・大江戸線)、丸の内線、京王線・小田急線・西武新宿線と、交通の要となっております。
新宿・代々木駅双方から、徒歩5分といった、便利の良い場所です。
新宿南口の再開発、及び、道路計画による土地収用という情報は得ていました。

(但し、いつになるかはわかりませんでしたし、土地収用がプラスに働くか、マイナスに働くかは、どちらとも言えない様でした。)

昭和56年3月築、10階建ての5階、西向き。

但し、面積が狭く、壁芯面積14.45平方メートル、内法面積10.9平方メートルしかありませんでした。

妻は、その点で、あまり賛成はしておりませんでしたが。

賃貸料は、月70,900円、利回り6.08%。(管理費・修繕積立金11,900円引き後手取5.06%)です。

その後、新宿南口は、再開発され、目の前に、高島屋百貨店ができ、又、近所に、JRビル、サザンタワー等もできました。

その後、道路計画による土地収用により、土地の持分(約2平方メートル)の約2分の1(1平方メートル)ばかし、収用となりましたが、その収用代金が、約1150万円。

実質、250万円で、購入したのと同じ結果となりました。

その場合、利回り34.03%。(管理費・修繕積立金引き後手取28.32%)という、驚異的な数字となったわけです。

そして、道路もでき、一面に面していた道路付けが、二面に面する様になり、便利になりました。
正に、東口と西口を結ぶ要と変身していきました。

皆様も、変わった物件が出たら、ある程度勉強と思って、多少のリスクは背負い、挑戦してみるのもよいかも知れません。

世の中には、競売物件、倒産物件、自殺物件等、様々な物件も出ております。

リスクもありますが、それなりに、価格は安いものもあります。
(但し、あくまで、自己責任ですので、責任は負えませんが。)

皆さん、一緒に、頑張りましょう。

別途、不動産に絡めた、ニュービジネス(?)について、触れさせて頂ければと思います。
コインランドリー(邱永漢)、ワンルームマンション(マルコー)、家具付ウイークリーマンション(ツカサ)、皆、本業から一歩離れた視点からの、ユニークな発想によるものです。

候補としては、インターネット事務所、地上げ(土地買占め再開発)ならぬマンション上げ(マンション買占め再開発)、事務所(昼)・住居(夜)兼用24時間物件、お墓・心霊マンション、有限責任不動産投資制度、不動産賃貸保険(賃貸料・修繕費等)等です。

私より、発想力と時間とお金のある方で、リスクを背負える方、挑戦して見られては。