マンション投資の鉄人

<<一覧へ戻る

第九の鉄人

将来は台風予測のように確率のレンジで捉える。:モーティブ フォース で種を蒔く。

神奈川県厚木市在住 S.M.(不動産コンサルタント) 

先日の改正高年齢者雇用安定法の件を2~30代の部下に展開したら、30年後なんてどうなっているかわからないからなあ、なんてあっさりしたものでした。30代が子育て等であっという間に過ぎてしまった40代とは定年の捉え方がここまで違うのかとちょっと驚きました。



しかしですね、どうなっているかわからないから前もって手を打つのです。このどうなるかわからないから傍観しようという問題を先送りする方向に行くところが負け組の悪弊なのです。確固とした思考プロセスを持っていると他人がこのように踏み外した所がすぐわかるのが面白いものです。

そう確かに将来はどうなるかわかりません。しかし、台風予測のようにある確率のレンジで捉える事は可能です。そして、最悪のケースに対し手を打っていれば子供が宿題を終えて遊びに行くように気軽なのです。宿題の事を気にしながら遊んだり、夜寝る前になって急に宿題の事を思い出す、最悪だったでしょう。



ちなみに、私が不動産を買い始めたのは33歳の時でしたが、15年前既に年金は危ないと認識していました。そしてそれは年金の支給開始年齢の遅延という形で顕在化しました。私の世代が定年を迎える10年後状況は悪くなる事は有っても良くなる事は無いでしょう。

しかし、当時定年後は億万長者になって悠々自適と思っていましたが、まあ、こんな無邪気な動機だったから良かったのかもしれません。



その後の地獄は何度もお話しましたが、自分がいつから過去の意思決定に対しああしておけば良かったというように、くよくよしなくなったのか定かでありません。起こる事は全て天命と受け止め、置かれた状況の中で未来をできるだけ良くするように意思決定をするようになりました。多くの億万長者の方々が同様の事を言われますが、これが地獄を見たせいか、加齢によるものかわかりません。まあ、人間は釈迦の手の平の孫悟空と思う事は重要です。不正も悪乗りも自戒でしかブレーキはかかりません。しかし、人間はこうやって子供の時の無邪気さを失うのです。ただ、この無邪気さとモチベーションの関係は非常に重要なのですね。



他人に強制されない事をやる動力は自分のモチベーション、モーティブ フォースだけです。これは非常に重要な事です。個人年金として中古のマンションを買わなかったからといって誰もあなたを責める事はありません。将来起こりうる現象としては定年後ちょっと羽振りの良い昔の同僚が、私が現在言っているように不動産収入のおかげだよという事があるかもしれないという程度です。



同じ会社に勤めながら、60歳を過ぎて2,000円に満たないような時給で派遣社員をしなければいけない人間になるか、49歳で月50万円高級時計やヴィトンを買う人間になるか。その原点をたどれば将来の最悪のケースを予測しバラ色の未来の実現をモチベーションにし、種を蒔いたかどうかそれだけの事なのです。



しかし、まだ派遣で使ってもらえる現在はまだ良いのです。団塊の世代が定年したら人間が溢れて駐車場の整理の職さえ無くなるでしょう。そして河川敷行き、これが私が予測するレンジ最悪のケースなのです。



しかしですね、日本は工業が廃れたら資源が無いから価値がなくなるから良いのです、資源の取り合いによって中東のようになると子孫達は悲惨ですから。

シルクロードの失われた都、これが遠い将来の日本の姿だと思います。もちろん私も皆さんも生きてそれを見る事はないでしょうが。