マンション投資の鉄人

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第十八の鉄人

マンション投資 Ⅱ

札幌市  サラリーマン F.F 

2 マルコー倒産後、青くなって不動産の勉強を始める

 マルコー倒産後、不動産の本を買ってきて勉強を始めました。それまでは、何もせずマンションからのサブリース家賃を受け取っていました。マルコーの社員はこれまで通りで大丈夫だと言っていたが、「わからんぞ。これからは、自分で入居者を見つけて貸さなきゃならなくなるだろう。そのためにはどうすればいいか」と悩んだからです(結局そのままで大丈夫でした)。

 今では、どうっていうこともないことですが、当時は経験や知識もなく、不安でした。自己流でなんとしてでもやらなければならないと観念しました。しかし、そのために多くの知識を得ることができました。
 数年後、自信がついてきて、貯金もできてきたので、地裁で競売に挑戦し始めました。占有者がそのスジの人だと面倒なのでしっかりと確認でき、キャッシュで購入できる安めの物件にのみ、入札をしていました。3点セットの読み方もこのころ覚えました。

 しかし、頭で覚えても、実際には、なかなか落札できません。どういう訳か、私が入札した物件は、多くの人が入札していました。3万円差でだめだったときには、本当に悔しかったです。
 ただ、法人・個人を含め多くが入札する物件に自分も入札していることから、落札は難しいが、投資のための不動産を見る目は少しついてきたことを実感しておりました。

 このころ、マルコーからは、毎月\32,000程度の入金があり、\65,000程度のローンの支払いを続けていました。この状態が異常だと気づくには、もう少し時間がかかりました。

 とにかく、毎月の家賃収入からローン返済ほか、すべて引いて手元にお金が残らないと
何のためにやっているのかわからなくなります。そのような物件を入手していきたいものです。

3 アパマンプラザとの出会いが人生のターニングポイントとなった

 10年ほど前になりますが、結婚してマンションを購入すべく札幌市内中央区の円山から西18丁目あたりで探していました。新築の近代美術館近くのを買おうと思って現場を見に行きました。
8割方決めていましたが、駐車場と近くにスーパーがないことが不満でした。

帰り道に、ふと立ち寄った不動産屋さんが、当時西18丁目にあったアパマンプラザでした。3LDK位の物件を探していますがありませんか?と尋ねると「ウチは比較的小さな物件が多いです。大きな物件は、今はありません」とのことでした。そのとき「中古でも居住用として買う人はいますか」と尋ねると「鉄筋の建物は多少古くても全然問題はなく、気に入らないところがあればリホームして住めばいいでしょう」とのことでした。

チラシをもらい、帰宅して面積あたりの価格を出してみました。こんな価格で買えてしまうのかと驚きました。これなら中古の小さいのを4,5件所有して、貸すことができれば、それで住宅ローンが払えてしまうじゃないか。その日のうちに妻と意見が一致して「新築マンションは、やめた」となりました。まず、中古の小さいのを4,5件手に入れることにしました。住宅ローンはその家賃で払うことに決めたのです。

 これは、私たちの人生にとっての大きなターニングポイントでした。あのまま新築マンション購入に走っていたら、おそらくローンの返済で精一杯の人生だったことと思います。賃貸用の不動産を持つことで、心に余裕が生まれました。

 4,5件買う予定だったマンションもいつの間にか13件になってしまいました。ローン付きもあと3件で、6年後には完済です。40代サラリーマンの私の給料以上の賃貸収入は確保できました。ここからは、既定路線に沿って進むだけです。ほんの小さなことでも見方を変えることで、その後の生き方は大きく変わります。

ここで賃貸収入を得てから、それで自宅のローン支払いをしようと決心したことは、その後の私たち夫婦に大きな経済的安定と精神面での大きなゆとりをプレゼントしてくれたのです。