マンション投資の鉄人

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第二十五の鉄人

Ⅱ.今後の展開を考える 私のマンション投資の20年(10) ローン金利を下げる

鳥取県在住 T.T.

ちなみに、5年前の「私のマンション投資の15年」に書きましたが、15年間のうち始めた当初においてはローンの全てをO社とJ社のノンバンクで借りていました。バブルがはじけ当時は貸してくれる金融機関は限られていたと思います。というかマンション投資に融資する銀行はなかったと思います。近年は都銀から借りています。ノンバンクと都銀では金利が全然違います。あたりまえですが、ノンバンクの金利は高く、都銀の金利は低いです。2~3%は違います。最近はどうか分かりませんがそんな印象です。

後年都銀でローン購入した2物件は持ち出しが全くありません。要は、ローン金利と物件利回りのイールドギャップを考えた時、ローン金利を低くするか、物件利回りを高くするか。私なら間違いなくローン金利を下げる努力をする方を選びます。ギャップが同じ6%なら、ローン金利2%、物件利回り8%より、ローン金利1%、物件利回り7%が断然良いです。「ローン金利が1%下げられる」「物件利回りが3%以上あげられる」どちらか選ぶ、二者択一でも前者を選びます。もちろん両方可能ならそれにこしたことはありません。

物件利回りは生き物です。売買時の広告利回りをMAXに、常に変化してあてになりません。どう転ぶか分かりません。上がることはありません。値引き交渉や、他に物件を探すことで購入物件利回りを上げることより、平均的な利回り物件でも、ローン金利を下げる努力をした方が得策です。毎月決まって徴収されるローン金額。鬼のように決まっていてほとんどぶれることがありません。 

融資相談の際、M都銀担当者が「T様の会社とは当行がメインバンクとしての御付き合いをさせて頂いています。前向きにご検討いただければ〇%ご協力できます。」と言われました。その時、銀行のローン金利が交渉できるものなのだと知りました。不動産をローン購入する際は、物件調査以上に銀行調査が重要だと思います。

イールドギャップの話をしました。細かく見れば、一つとして同じ利益体質の物件はありませんので一概には言えませんが、私の経験値ではこんなところです。もちろん現金購入すればこうしたことは考える必要はありません。イールドギャップは銀行金利とのかね合いの話です。だから先ほどの例え話(一年目は利回りゼロだったという話、現実問題ないとはいいきれない)からも、現金購入が一番かな、とも思います。

でも「ちょっと待って、ローン組んでレバレッジ効かすという手法が不動産投資の妙味じゃないですか!?」「家賃という他人資本を有効活用した方が効率よく資産を増やせるんじゃないですか!?」という声も聞こえてきそうです。今書いていても頭の中がグルグル回って、もちろん一棟の場合なら・・・区分の場合なら・・・広告利回りがこうで、空室がこの程度だったら・・・家賃がこう動いたら・・・もっと拡大するなら・・・といろんなシチュエーションを思い、頭の中で空中戦状態になって収拾がつかなくなっています(笑)。

ですが、突き詰めれば、「物件の商品力による」、「オーナーの投資の考え方(目的)による」ということだと思います。